top of page
▼アンハッピーバースデイ
今日は僕の誕生日!
大切な友達に祝福され欲しかったプレゼントをもらい、ケーキを食べて眠りにつく。
僕はそんなありきたりな普通の誕生日が送りたかっただけなのに……
現実は残酷だ。友達はおろか、両親さえいない。暗く寒い部屋にひとりぼっち。
凍える膝を抱えながら笑う。
味のないショートケーキ。
その上にある名前を刻んだプレート。
まずは、それを、叩き割ろう。
▽信号色の夢の中
信子という少女の夢の中には、
赤色の子と青色の子が出てくる。
現実ではテストに恋にと忙しい彼女に、
赤色の子は、信子に「止まれ」という。
青色の子は、信子に「進め」という。
板挟みな夢の中で彼女は、いつも選択を迫られる。
彼女はどちらを選ぶのか?
普通の少女の、ちょっと変わった夢の話。
▽いろはちゃんはもう、可愛くない。
俺の名前は男1。
これが俺の愛しのマイスイートハニーいろはちゃん!
こんなに愛しいいろはちゃんを、絶対、男2なんかに、取られるわけにはいかないんだ……!
精霊は、諦めるようかたりかけてくるが気にしちゃいねぇ! だれがなんと言おうと、いろはちゃんは俺のモノなのさ……
学祭といえばラブコメだよね!
簡素なライトノベルを目指した、トライアングル・ラブストーリー!
最後に、俺は気づくんだ……。
「『いろはちゃんはもう、可愛くない』って。」
bottom of page